当店では視機能・視覚認知の検査から学習に関するカウンセリングを行っています。学習困難のお子さんを視機能面からみると、
- 遠視がある
- 不同視がある
- 斜視がある
- 斜位がある
- 目の内寄せが難しい
- 眼球運動能力が弱い
- 調節力が弱い
等が検査の結果現れる事が多々みうけられます。1.〜3.は眼科でも指摘されていることが多いのですが、4.〜7.はあまり指摘されていないようです。今回は7.の「調節力が弱い」にフォーカスを当ててお話したいと思います。
当店にはピント合わせの能力を測定できる検査器械があります。その器械は適切な調節力で安定して見ているか一目で解る測定器です。(詳しくはhttps://eye-care.co.jp/wp2019/accommodation/)
今日は、たかだか0.75デオプター差(右目は正視、左目は遠視で+0.75D)の不同視眼とも呼べない程のお子さんが調節系の問題で学習困難に陥っているケースがありましたので、ご報告したいと思います。
下図で左側のグラフは右目で、右側のが左目の調節力のグラフです。視標の位置を徐々に目に近づけてゆくと右目のようにグラフが伸びる(調節力が増える)のが普通です。右目はまがりなりにも増えていますが左目は徐々に減退しています。
この程度の不同視で視力がそこそこなら眼科的には、経過観察が普通のようです。学習に問題がなければそれでよろしいでしょうが、問題があればなるべく早めの手当が必要と常々考えます。それは、質の高い見え方が仕事や学習のし易さに関連するからです。今回のお子さんは発達過程の11歳でしたので両眼視を考慮したメガネで対応することになりました。