不等像視メガネ

不同視(ふどうし)について

不同視とは、左右の屈折度数(矯正度数)がかなり異なる眼のことを言います。元からの不同視眼とは別に

  • 白内障術後に生じる不同視、
  • 黄斑前膜手術後に生じる不同視、
  • 網膜剥離術後に生じる不同視、
  • 硝子体手術後に生じる不同視

など特に片眼手術後に生じる不同視が増加しているようです。
(硝子体手術後は水晶体が濁りやすくなるため、人工水晶体に取り替える手術も同時にしててその人工水晶体の度数に起因するものと思われます。)

不同視の問題

不同視状態を放置しておくと
若年では、
度数の強い方の眼が使われなくなり不同視弱視になる可能性が高くなります。対処方法は一般に10才までにはメガネ矯正をしたほうが良いと言われています。
大人では
不適切なメガネやコンタクトにより眼精疲労と立体視の不良が問題となってます。

不等像視(ふとうぞうし)について

不同視で一番問題になるのは不等像視です。これは、網膜に写る像の大きさが視力矯正用具(メガネかコンタクトか)によっては左右眼で不同となる症状です。
(詳しくはこのページの最後尾をご覧下さい)

これとは別に黄斑変性や黄斑上膜と言う病気による不同視を伴わない不等像視も最近多くなっております。左右眼でものの大きさが違って見えるとかなり辛いようです。

左右の網膜像の差を縮めるサイズレンズについて

軸性以外の不等像視に対応するメガネレンズにアニサレンズとかサイズレンズと言われている眼鏡レンズがあります。

それは、レンズのカーブや中心厚を変える事で像の拡大が生じる特性を利用したものです。
複雑な計算から最適な数値を出し、メーカにその数値を伝えて作ってもらう完全オーダーメイドレンズになります。

辛い不等像視をメガネで解決したいとお考えでしたら一度検討してみて下さい。(税抜きレンズ一組35,000円〜)

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サイズレンズのトライアルレンズ

不等像視検査には

不等像検査

不等像視検査にはニューアニセイコニアや偏光視標を用いたコの字テストなどがあります。

上記の右図のコの字テストで上下ひと幅分線がずれていれば左右眼の網膜像を脳で融像するのに困難が伴うと言われています。

融像には、個人差が大きいのでテストが必須です。また子供の場合は順応性が高くそれ以上の差があっても問題なく両眼融像が出来ている事例が沢山あります。

コンタクトレンズじゃなければダメなの?

メガネはメガネレンズと角膜の間に距離があるため網膜像の縮小(凹レンズ装用)や拡大(凸レンズ装用)が生じる場合があります。

眼科医や検査員から「あなたは、不同視なので不等像が生じてしまい両眼とも見やすいメガネは辛くて使用出来ないでしょう」と言われコンタクトを勧められたというお客さんが多数いらっしゃいます。

それはもっともらしいが厳密には正しくありません。

長年眼科にてメガネとコンタクト両方に携わってきた店主は、検査の結果不同視の方でもメガネ用テストレンズにて不等像視が少ないか、全く無い方もいらっしやいます。

そのような方には、両眼のチームワークが取れる不同視対応メガネで対処出来ます

不同視でもメガネは作れます

「自分は不同視なのだから片眼が見にく疲れるのはしかたないので今のメガネで我慢しなければならない。」「自分は不同視なのだから選択肢がコンタクトしかない」と諦めているなら、一度不同視に詳しい施設にご相談されたらいかがでしょうか?

(※不同視は一般に左右差が2ディオプター以上ある眼に対しその言葉が使われているようです。)

不同視眼に対するアイケアシステムの主な検査と対応

不同視や不等像視の検査自体は検査機器があれば難しい事はありません。その検査結果をもとにシュミレーションするのが大変難しいのです。検査員には下記の項目が絶対必要になると考えています。

  • 視機能の知識
  • 眼鏡光学の知識
  • テスト装用時における被検者に対する観察眼

不同視眼に対するアイケアシステムの対処方

まずは、両眼が協力できる関係に導くための方法を考えます。

  • 不等像視はあるか、あるとしたらどの程度か?
  • 斜位はあるか、あるとしたらどの程度か?
  • 水平・垂直方向の融像幅はどうか?

もし上記の方法が難しいときはモノビジョン法を考えます。

  • 非利き目の働きをどの程度抑えたらよいか考慮
  • 度数の強い方をどの程度抑えたらよいか考慮
  • 立体視の低下を考慮
  • 調節力は左右眼でどうなっているか?

出た度数効果を十分発揮できるフレームやフィッテング

  • 違和感の少ないレンズとフレームの組み合わせの考慮?
  • 違和感の少ないフィッテング調整(特に傾斜角、頂間距離)はどのようにしたらよいか?

など細分に注意を払い自然な見え方の不同視メガネ作製をしています。

検査には21項目検査偏光視標を用いた検査が必須です。

遠視性不同視と矯正視力

おこさんで遠視性不同視のメガネを掛けても初期段階では強い方の目の矯正視力が出にくい事がありますが、それは普通だと思って下さい。

理由は今まで度数の強い方の眼を使っていなかったからです。

メガネを掛けることで、網膜に鮮明な像が映りそれを取り込む脳の機能も徐々に働き矯正視力が良くなってくるはずです。

経過観察の結果矯正視力の回復が思わしくないときは、強制的に度数の強い方の眼を使わせるため他眼をアイパッチ等で遮蔽することがあります。

メガネを掛けること、他眼を遮蔽することは弱視の治療になります。治療はあくまで矯正視力の回復を目的にしていますので、裸眼視力の回復ではありませんのでご注意下さい。

また片眼が見えるので不自由しないと言ってメガネを使わないのは困ります。大人になって矯正視力が上がらない弱視にる危険性があります。

弱視治療用メガネの対する公的医療保険適用は「こどもメガネのページ」へ

不同視と不等像視の光学理論

下図は相対眼鏡倍率のグラフです。

縦軸に拡大・縮小率を%で表しています。横軸はレンズの度数をディオプターで表しています。
メガネはレンズ後頂点と入射瞳間の距離が15mm,コンタクトレンズは3mmとしています。

水晶体や角膜の屈折力が強すぎるか弱すぎることで生じる屈折性の不同視

上図より水晶体や角膜の屈折力が強すぎるか弱すぎることで生じる屈折性の不同視の場合は、コンタクトの方がメガネより網膜像の拡大・縮小率が小さいので有利と言えます。

(中央の水平線が拡大縮小がゼロです。コンタクトの方がゼロに近いので優位)

眼軸長が長すぎるか短すぎることで生じる軸性の不同視の場合

上図より眼軸長が長すぎるか短すぎることで生じる軸性の不同視の場合は、メガネの方がコンタクトより拡大・縮小率が小さいので有利と言えます。

近視性不同視の場合は、殆どが眼軸が伸びる「軸性近視」なので、メガネの方が有利なのがお解り頂けると思います。

臨床では、不同視は他の要素(前房深度、視細胞間隔)も関連し個人個人異なるので精密な不等像視検査が必要と考えています。

不同視の症例・事例はこちらでご覧になれます。