遠近両用メガネについて

イラストは
SEIKO OPTICAL PRODUCTS CO.,LTDより
遠近両用メガネには
- 二重焦点メガネと呼ばれている境目のある遠近両用メガネ
- 境目のない遠近両用メガネ
- 中近両用メガネ
- 近・近メガネ
などがあります。それぞれレンズに特徴がありますので順次ご説明してゆきましょう。
遠近両用レンズ
遠近両用レンズは、一般的にメガネレンズの上部に遠くを見るときの度数があり、下部に手元を見るときの度数があります。遠近両用レンズには、境目の あるレンズと、境目のないレンズがあります。境目が一つの遠近両用レンズは二重焦点レンズ(バイフォーカルレンズ)と呼ばれています。境目のない遠近両用 レンズは「累進屈折力レンズ」と言われています。それぞれ一長一短がありますので、ご自身の視生活に合うレンズをお店の方とよく相談して決められると良い でしょう。
境目のある遠近両用レンズ (二重焦点レンズ)
最初に世に登場したのが境目のある遠近両用レンズ (二重焦点レンズ)です。焦点が2つあるのでバイフォーカルとも言われています。このレンズの特徴は
- 歪みが少なく両端までほぼスッキリ見えます。
- タイプにより近くが結構広く見えるものも有ります。
- 問題は境目が気になるかどうかです。
- 遠方視の時と近方視の時の像のジャンプが大きいことも問題でしょうか。
- 中間距離を見る度数が入らないので中間視もこだわりたい方は境目のある3重焦点レンズか累進多焦点レンズをお考え下さい。
- 境目があるので、見た目に老眼とわかられてしまうのがネックでしょうか。
当店では、不同視眼で遠近両用メガネを必要とされている方に二重焦点レンズを使う事が時々あります。それは、遠近両用累進レンズでは近用視時に左右 眼で異なった上下プリズムが生じ快適な両眼視が出来にくいからです。二重焦点レンズならスラブオフ加工という特殊な加工技術で問題解決が出来るからです。
境目のない累進屈折力レンズは、設計を変える事によりいろいろなタイプのレンズになります。

遠近両用累進レンズ
遠近両用累進レンズは上半分が遠方用、下約1/3分が近方用、その間が累進部といわれる中間度数が入っています。上側のポイント(遠くを見る度数が 入っている場所)と下側のポイント(手元を見る度数が入っている場所)の距離が短く視線の移動が楽です。その分側方の歪みが多くなります。しかし、近年設 計が進歩して歪みの軽減がなされハッキリ見える部分の広いレンズが開発されています。
中近両用累進レンズ
中近両用累進レンズは、上側に中間距離が見える度数が入り、下側に手元が見える度数が入ります。このタイプのレンズは、上側のポイント(中間距離を 見る度数が入っている場所)と下側のポイント(手元を見る度数が入っている場所)の距離が比較的長く、歪みや収差が少なく装用感が良いのが特徴です。しか し、上下に長い分全域を使いこなすには目線の上下移動幅が大きくなりフルに使うにはなかなか難しいレンズです。最近天地幅のあり格好の良いフレームが少し ずつ発売されていて中近両用累進レンズの機能が充分に発揮できお客さんには喜んでいただいております。
近近累進レンズ
レンズ上側にはデスク回りが見える度が入り、下側には手元の度数が入ります。上下の度数差が少ないため歪みが少なく両サイドが広く使えて掛けやすい という特徴があります。こちらも上側のポイントと下側のポイントの距離が比較的長くなっています。視環境に個人差があるため使い勝手が悪いという相談も 時々あります。個人差をくみ取ったり良く相談出来るメガネ店を選びましょう。
遠近両用が合わない
遠近両用が使えない方をお調べすると、両眼視になんらかの問題を抱えていることがあります。そのような場合は両眼視を考慮した遠近両用メガネで解決出来る場合がありますのでご来店、ご相談下さい。
レンズメーカhoyaのホームページ